オブリビオンの扉 (set by Skyrim.esm)

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skyrim.esm:01AFE7
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01AFE7
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SkillConjuration1 (set by Skyrim.esm)
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(none)
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HighPolyConjurationBook (set by Skyrim.esm)
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50 (set by Skyrim.esm)
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Book or tome (set by Skyrim.esm)
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Skill: 召喚 (set by Skyrim.esm)
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(none) (set by Skyrim.esm)
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オブリビオンの扉
セイフィジ・ヒッジャ 著


「そなたがオブリビオンに立ち入るとき、オブリビオンが汝に入りこむ」

-ナイ・チロル・ラー


これまでに存在した最高の魔術師は私の師匠、モリアン・ゼナスであった。デイドラに関するあらゆる事柄の必読本である『オブリビオンについて』の著者として、彼の名を耳にしたことがあるであろう。彼は長年寄せられている多くの嘆願をよそに、古典を新しい発見や説で更新しようとはしなかった。それは、これらの領域に関して深く調べれば調べるほど、確信を持てなくなってくることに気が付いたからである。彼は憶測ではなく、事実を探していた。

『オブリビオンについて』の出版前と後の数十年間で、ゼナスはデイドラの住みかであるオブリビオンに関する巨大な個人図書室を作りあげた。彼は自分の時間の半分をその研究に、そして我々の世界を超越した危険な場所に入りこむ道の発見に成功したとき、その闇の進路を進むには強大な力が必要であるという推測の下、残りの半分を個人の魔力育成に費やした。

ゼナスが一生準備を重ねてきた旅に発つ12年前、彼は私を助手として雇った。私はその立場に必要な3つの特性を持っていた。私は若く、何も問わず熱心に手伝い、本を1度読むだけで内容を記憶し、若いにもかかわらず、既に召喚のマスターであったのである。

ゼナスも召喚のマスターであった-- 実際、彼は全学問のマスターであったが-- 彼の最も危険な研究を前に、自分1人だけの力を頼りにしたくはなかった。地下室で、彼らの故郷に関する話を聞くために彼はデイドラを召喚した。彼らが到着し、拘束され、問題なく送り帰されることを確実にするために、もう1人コンジュラーが必要であった。

あの地下室は一生忘れないであろう。質素で飾り気のない見た目ではなく、見えなかったものを忘れない。花と硫黄、性と腐敗、力と乱心、それらの香りが召喚された魔物が帰った後も、かなりの間漂った。今なおその記憶が私を悩ませる。

召喚の仕組みに関する知識を持たない素人に説明しよう。召喚は術者の心を召喚される側の心に結び付ける。それは脆いつながりであり、単に引き寄せ、留め、送り帰すだけのものであるが、マスターが行なうことによって、さらに強力になる。サイジックやドゥーマーは何マイルも離れた相手と心をつなぎ、会話することができる。(ドゥーマーの場合、できたと言うべきか)この能力はたまにテレパシーと呼ばれる。

雇われている最中、ゼナスと私の間にそのようなつながりが構築された。2人の強力なコンジュラーが、お互いに密接して作業を行なった結果からの偶然であったが、このつながりは彼がオブリビオンへの旅に成功した場合、大変貴重な能力になるであろうと確信した。あの地の居住者は未熟なコンジュラーの技術でさえ接することができるため、彼があの地にいる間、彼の発見を記録するためにこの能力で通信を続けることが可能であるかもしれない。

「オブリビオンの扉」
モリアン・ゼナスの言葉を引用すると、それは簡単には見つからず、我々が鍵を握るある1つを見つけるまでにたくさんの可能性を検討し尽くした。

アルテウムのサイジックは、デイドラの領域に踏み入り、戻ってこれる、夢見る洞窟と呼ばれる場所を所有していた。アイアチェシスやソーサ・シルやネマティグ、その他にも多数がこの方法を採ったと記録されているが、修道会への度重なる懇願も叶わず、我々はその利用を拒否された。修道会の指導者であるセララスは、皆の安全のために洞窟は封印されたと我々に言った。

バトルスフィアの遺跡をオブリビオンへ行く手段として使うことに我々は期待を寄せた。ウィアーの門はいまだ健在だが、インペリアル魔闘士の検証の地は、ジャガル・サルンの時代に崩壊してしまっていた。残念ながら、残骸を徹底的に探索した結果、崩壊したときにその先にある領域、魂の石塚、危険な影、破壊の源泉への移動方法は壊れてしまっていた。恐らくはそれで良かったのであろうが、我々の目的のためには苛立ちをおぼえた。

読者諸君は他の扉のことを聞いたことがあるかもしれないが、我々はすべての扉を探そうと試みたことは自信を持って言える。

いくつかは完全な伝説であったか、または残された情報だけでは辿ることができなかった。言い伝えのなかで、これらについて言及している: マルクの地獄、コーリングトンの鏡、クロスロード、マンテランの十字架、マウス、さらには錬金術の調法に関するなぞ掛けでジャシンスやライジングサンや他にもたくさんの場所や物体が扉とされているが、我々には見つけられなかった。

存在はするが、安全には入れないものもある。バルの大渦巻きと呼ばれるアビシアン海の渦は船を消失させることができ、オブリビオンへの転移門かもしれないが、その渦に乗ったときの衝撃は誰をも殺してしまうであろう。同じく、スラスの柱からの跳躍もその危険を冒す価値があるとは考えなかった。それは千フィートもの高さがある珊瑚の螺旋であり、スロードが行なう生けにえの行為は目撃したことがある。その犠牲者の一部は落下によって殺されてしまうが、一部は岩に砕かれるまえに消えてしまうように見受けられる。スロードにもなぜ一部は連れ去られ、また一部は死ぬのかがはっきりとしていなかったため、飛び込みの勝算には否定的であった。

一番簡単であり、気が狂うほど複雑なオブリビオンへの移動方法は、単純にここでの存在をやめ、あそこで存在し始めることである。歴史を通して、我々の領域を超えた場所へと、一見任意で移動していたような魔術師たちの例がある。もし存在したのであれば、これら旅人の多くはとうの昔に死んでいるが、我々は1人だけ生きている人を探し出せた。モロウウィンド地方、ヴァーデンフェル島のザフィルベル湾の近くにある塔に、非常に老齢で、非常に人目を嫌うディヴァイス・ファーと呼ばれるウィザードが存在した。

彼と接触するのは容易いことではなく、また彼はモリアン・ゼナスとオブリビオンへの扉を分かち合うことに気が進まなかった。幸いにも、我が師匠の言い伝えに関する知識がファーを感心させ、かれはゼナスに道を教えた。ここでその手順を説明することはゼナスやファーへの約束を破ることになるし、できたとしても、明かしたくはない。もし、知り得る危険な知識が存在するならば、これがそうである。しかし、ファーの仕組みは、長く行方不明で死んだと推定される、テルヴァンニのウィザードによって作り出された数々の転移門を有効に生かすことに頼っていると、これだけはあまり明らかにせずとも言える。限られた数の侵入点の不利点を比較的信頼性と通路の安全性で比較検討したとき、我々はこの情報提供者がいて幸運であると考えた。

そして、モリアン・ゼナスはこの世界を離れ、探検を開始した。私は図書室に留まり、彼の情報を書き起こし、彼が必要な調査の手伝いをした。

「塵」旅の初日に彼はそうささやいた。その言葉特有のわびしさにもかかわらず、私は彼の興奮を声に聞き、それが心の中でこだました。「私には、世界の端から端が百万もの灰色の色加減で見えている。空も、地も、空気もなく、ただ単に粒子が私の周りで浮かび、落ち、旋回しているだけである。私は浮揚し、魔力で呼吸しなければならない…」

ゼナスはしばらくその不透明な世界を探索し、実質のない魔物や、煙の王宮などに遭遇した。王子には出会わなかったが、我々は彼がアッシュピットにいるとの結論を下した。そこは苦悩や裏切りや破られた約束が、冷酷な空気に灰が充満するようなマラキャスの家であった。

「空が燃えている…」次の領域に進んだ彼が言うのを聞いた。「地面はぬかるんでいるが、歩ける。焼け焦げた廃墟がいたるところに見える。大昔に戦争でもあったかのようだ。空気は凍てつくようだ。暖かさの呪文を周囲にかけたが、全方向から氷のダガーが刺してくるようだ」

ここはモラグ・バルが王子として君臨するコールドハーバーであった。略奪王の下、そこは苦痛に満ち、荒廃した不毛の地であり、ゼナスにはそこが未来のニルンであるかのように見えた。モリアン・ゼナスが見たものに対してすすり泣く声や、血と排せつ物が飛び散っている帝都の王宮に身震いするのも聞こえた。

「美しすぎる…」次の領域に入るとゼナスは息をのんだ。「半分眼が見えない。見えるのは花と滝、堂々とした木々、銀の街、しかし、すべてが霞んで見える。水彩のように色が流れている。今は雨が降り、風は香水のような匂いがする。ここは間違いなくアズラが住む、月影だ」

ゼナスは正しく、そして思いがけなくも彼は、彼女のローズ王宮で夕暮れと夜明けの女王に謁見さえした。彼女は彼の物語を笑顔で聞き、ネヴェヴァリンの到来のことを彼に話した。私の師匠は月影を相当気に入り、半分眼が見えないまま永遠に留まることを望んだが、さらに進み、発見のための旅を完結しなければならないことを知っていた。

「嵐の中にいる…」次の領域に入ると彼は私に言った。彼がそこの景色を、暗黒のねじ曲がった木々、ほえる霊魂、うねる霧と表現したとき、メエルーンズ・デイゴンの死の地に入ったと思った。しかし、すぐに彼は「待て、もう森の中にはいない。稲妻の閃光が走り、今は船上にいる。柱はぼろぼろだ。乗組員は皆、惨殺されている。何かが波の中を近づいてくる… 『ああ、神よ… 待て、今度は湿った地下牢の密室だ…』」

彼は死の地にはいなかったが、そこはクアグマイヤー、ヴェルニーマの悪夢の領域。数分毎に稲光が発生して、必ず不快で恐ろしい方向に現実が移り変わる。一瞬、暗闇の城にいたかと思えば、次は飢えた獣のねぐら、月に照らされた沼地、生きたまま埋められた棺の中など。師匠は恐怖に耐え切れず、素早く次の領域へと向かった。

彼の笑い声が聞こえた。「我が家にいるようだ」

モリアン・ゼナスは何重にも積み重ねられ、全方向に広がる本棚の列があり、果てしなく続く図書室を説明した。本が、彼には感じられない神秘的な風で浮き上がっている。すべての本には題名がなく、黒い表紙が施されていた。誰も見えなかったが、積み上げられた本の間を動き、永遠に本の中を調べ続けるゴーストの存在を感じた。

そこはアポクリファであった。ハルメアス・モラの地であり、すべての禁じられた知識が見つけられる場所である。心の中に震えが生じたが、私のか、師匠のかは分からなかった。

私が知る限り、モリアン・ゼナスは違う領域へは行かなかった。

師匠が最初の4つの領域を訪れている最中は、常に話しかけてくれた。アポクリファに入った途端、研究と調査の世界に引き寄せられたかのように彼は静かになっていった。それは、ニルンにいた間に彼の心を支配した情熱と同じであった。必死になって彼に呼びかけてみたが、彼は私に心を閉ざした。

そして彼はささやいた。

「そんな馬鹿な…」

「誰もこの真実を想像し得ないであろう…」

「さらに学ばねば…」

「世界が見える、錯覚の最後のきらめき、世界が我々の周りで崩れ去っている…」

私は彼に叫び返し、何が起きているのか、何を見ているのか、何を学んでいるのかを教えてくれるよう懇願した。私は召喚術を使って彼をデイドラであるかのように召喚しようとさえ試みたが、彼はそこを離れることを拒否した。モリアン・ゼナスは失われた。

前回彼からのささやきを受け取ったのは6ヶ月前であった。その前は5年間が経過して、そしてその前は3年。彼の思考はすでにどの言語でも理解できない。恐らく彼はいまだにアポクリファをさまよっているのかもしれないが、出たくない罠の中で幸せなのかもしれない。

もしかしたら、積み上げられた本の間からシェオゴラスの乱心の館へと入りこんでしまい、永遠に正気を失ってしまったのかもしれない。

できることなら彼を救いたい。

できることなら彼のささやきを止めたい。