ヴェルナカスとブーロル (set by Skyrim.esm)

Metadata

FormId
skyrim.esm:01B007
Owning plugin
skyrim.esm
Local FormId
01B007
Editor ID
SkillMarksman3 (set by Skyrim.esm)
Inventory image
(none)
Menu art
HighPolyBasicBook05 (set by Skyrim.esm)
Value (gold)
65 (set by Skyrim.esm)
Type
Book or tome (set by Skyrim.esm)
Weight
1 (set by Skyrim.esm)
Can be taken
Yes (set by Skyrim.esm)
Teaches
Skill: 弓術 (set by Skyrim.esm)
Inventory description
(none) (set by Skyrim.esm)
Keywords
VendorItemBook, GiftWarriorSpecial, GiftThiefSpecial (set by Skyrim.esm)
Locations (6)
Direct (5)
  • ClearspringTarn01 · (3843.6, 4322.8, 41.6)
    coc ClearspringTarn01;player.moveto 0010DDAC
  • HunterShack · (-50.1, 152.4, 159.6)
    coc HunterShack;player.moveto 000FF87D
  • GraywinterWatch01 · (1673.9, -2226.1, 791.7)
    coc GraywinterWatch01;player.moveto 0010C254
  • MarkarthTreasuryHouse · (-6288.6, -972.3, 70.1)
    coc MarkarthTreasuryHouse;player.moveto 000C70E2
  • KnifepointRidgeExterior04 (grid -18,-17) · (-69835.1, -67494.6, 2862.5)
    coc KnifepointRidgeExterior04;player.moveto 00108242
Container (1)
  • QASkillBookContainer — QASmoke · (1920, 2368, 6976)
    coc QASmoke;player.moveto 0010DA00
Leveled lists (0)
Scripts (0)

Content (set by Skyrim.esm)


ヴェルナカスとブーロル
タヴィ・ドロミオ 著



土曜の午後、表情を悲しみに曇らせたハルガードがキングズ・ハムへと入って来た。彼がグリーフのジョッキを1杯注文すると、彼の友人であるガラズとシオマーラとがとても心配した様子で彼の元へと近寄ってきた。

「どうしたんだ、ハルガード?」と、シオマーラが聞いた。「いつもより遅いじゃないか。それになんだか悲しい空気をひきずってるぜ。金でも落としたか? それか親戚、奥さんでも死んだか?」

「お金を落としたんじゃない」ハルガードは顔をしかめて言った。「俺のいとこのアリオッチが死んだんだが、その時甥っ子が言った一言が『年だからしかたないですよ』だとさ。アリオッチは俺よりも10才も下だったんだぞ」

「なるほど、そいつはひどいな。だがな、自分の番がいつくるかわからないからこそ、余生を楽しむ重要性に気づけたんじゃないか」と、ガラズが言った。彼は煙のたちこめるこの狭い飲み屋の同じ席に何時間もずっと座っていた。彼は自分の置かれた状況を呪うような人物ではなかった。

「人生は短い、その通りだな」と、シオマーラも賛成した。「だが、ちょっと感傷的な事を言わせてもらえば、自分が死んだ後に起こる出来事なんか誰も知らないんだ。もしかしたら慰めのようなものが起こるかもしれんな。例えば、ヴェルナカスとブーロルの話はしたかな?」

「いや、聞いてないと思う」と、ハルガードは答えた。

「ヴェルナカスはデイドラだ(と言ってシオマーラはフリンの雫を数滴、暖炉の方に飛ばし、雰囲気を作った)。これはずっと昔の話なんだが、ヴェルナカスは現存していると言えるだろう。不死のデイドラに時間なんてものは関係ないからな」

「事実、不死の概念というものは--」と、ガラズが口を挟んだ。

「我が友人を元気づける話をしてやろうというのに」とシオマーラは唸った。「お前さんが無神経なことをすれば、夜を徹しても話し終えられやしないじゃないか」

(シオマーラは差し当たっては不死の概念に触れることは諦めた)お前さんたちはその強力な力や名声にもかかわらず、ヴェルナカスのことを知らないだろう。確かに当時は基準が高かったのか、彼は弱々しいものとみなされていた。当然、彼は尊敬を得られない状況に怒り、下位のデイドラならではの反応を示した。残忍で凶暴になったのだ。

とてつもない恐怖がコロヴィア西部の村々に一気に広まった。家族は皆殺しにあい、城は破壊され、果樹園や田畑には火が放たれ、その後その地には二度と作物が育たなくなってしまった。

村人にとってさらに悪いことに、ヴェルナカスがオブリビオンから旧きライバルを迎えた。彼女はホラヴァサという誘惑のデイドラで、彼女はヴェルナカスをからかい、どれほど怒らせられるかを見ていた。

「あんた、村を1つ押し流したんだって? そりゃ、すごいわね」と言って彼女はあざ笑った。「大陸を崩して見せたら、今よりちょっとだけ注目されるかもよ」

ヴェルナカスは猛烈に怒った。その怒りはタムリエル全土を破壊するまでには至らなかったのだが、かといって、彼自身そうしたくないわけでもなかった。

この怒れるデイドラに対抗しうる英雄が必要であった。幸運にも1人いたのである。

彼の名前はブーロル、キナレスの祝福を受けた者だと言われていた。彼は狙った獲物は必ず射止めてしまう、人間離れの技を持っていた。彼は小さい頃、射撃の師匠たちを何度もイライラさせた。彼らはブーロルに足の置き方、石弓のつがえかた、弦の正しい握りかたなど、最も正しい射撃のやり方を教えた。しかし彼はルールを無視した。それでもなぜか、矢は必ず風に乗って、的一直線に飛んでいく。的が動いてようが止まっていようが関係なく、近かろうが何マイルも離れてようが、狙った的は必ず射止めた。

ブーロルの元へ村長の1人が助けを求めに来て、彼はそれに応じた。残念なことに、彼は弓矢の名手ではあったが、馬ののりこなしはさほど上手ではなかった。森を抜けて、その村長の村、エヴンサコンへと向かった頃には、ヴェルナカスがすでに村人全員を皆殺しにしていた。ホラヴァサはそれを見て、あくびをこらえながら言った。

「小さな村の村長1人を殺すぐらいで有名になんてなれないわよ。わかってるわよね。あんたに必要なのは強い相手を倒すことよ。イスグラモルとかペリナル・ホワイトストレークとか--」と彼女は森から現われた人物をじっと見つめ、「あいつとかね!」と言った。

「誰だ?」ヴェルナカスはブルブルとふるえる村長の体にかみつきながら唸った。

「タムリエルの弓矢の名手よ。絶対に的を外さないの」

ブーロルは弓を構え、デイドラを狙っていた。ヴェルナカスは笑い出しそうになった。なぜならブーロルは真っ直ぐ狙いをつけていなかったからである。しかし、彼は研ぎ澄まされた自己防衛の本能を持っていた。自信ありげなこの男からただよう何かが、ホラヴァサが嘘をついていないことを信じさせた。石弓が放たれた瞬間、ヴェルナカスは火の海の中へと姿を消した。

矢は木に刺さっていた。ブーロルは立ちすくし、矢をじっと見つめた。彼は的を外したのだ。

オブリビオンで、ヴェルナカスは怒っていた。あんな不死でもない人間から逃げ出すとは-- 末端の悪党でさえここまで臆病ではない。彼は自分自身の弱さと、自分が臆病な生き物である、ということを露呈してしまった。この状況をなんとかすべく策を練った彼は、デイドラの王子の中でももっとも恐ろしいとされるモラグ・バルの前へひざまづいた。
「ヴェルナカス、私はお前のことなど考えたことはなかったが」と、巨人は大声で言った。「お前は自身の価値を十二分に証明したのだ。お前はデイドラが神に祝福されたものより強力であることを、ムンダスの造りし者たちに示したのだ」

オブリビオンの他の住人たちは(いつものことだが)モラグ・バルの見地に賛成の意を表明した。結局のところ、デイドラは常に、限りある命の者の手で負かされるのを気にしすぎるきらいがある。ヴェルナカスは「玉虫色の獣」、「追跡不可能な者」、「触れられない男」、「キナレスの死」などと讃えられた。モロウウィンドやスカイリムの僻地に彼を崇める神殿が建てられた。

一方ではブーロルの離れ業の欠点が露呈され、二度と村の救助に呼ばれることはなかった。彼は狙いを外したことにひどく傷つき、隠遁者となり、弓を構えることもなくなった。数ヶ月後、彼はひっそりと誰からも思い出されぬままに死んだ。

「この話で本当に俺を勇気付けられるとでも?」とハルガードはあっけにとられて聞いた。「まだ虫の王マニマルコの話を聞いた時のほうが元気になったよ」

「待った。まだ話は終わってない」と言ってシオマーラは笑った。

一年の時を経て、ヴェルナカスは自分の伝説が育ち、生まれたての信仰が彼の住処、オブリビオンから広がっていくさまに満足していた。彼の臆病さには磨きがかかり、さらなる残虐な怒りに身をゆだねるようになり、とても怠惰な生き物と化していた。彼の崇拝者たちは自分たちの崇める主の物語を語った。千もの弓の使い手から放たれた矢をすべて回避した、海の中を濡れずに渡った、いくら彼でもそれはないだろうというような逸話まで。ブーロルから退却した時の本当の話はありがたいことに忘れ去られていた。

ホラヴァサが、多少色をつけた悪い知らせを彼に告げにきた。ヴェルナカスは自分の伸び行く評判に彼女が嫉妬していると喜んでいたので、ホラヴァサは冷ややかな笑みをうかべて話した。「あなたの神殿が襲われているわよ」

「誰がそんなことを?」彼は唸った。

「野の近くを通るもの全員よ。石を投げずにはいられないと感じるのね」とホラヴァサはうれしそうに言った。「皆を責めることはできないわ。神殿は『触れられない男』を象徴しているのだから。そんな的があったら誰が抵抗できるかしら?」

ヴェルナカスはベールをめくり上げ、ムンダスの世界を眺めた。その知らせは本当であった。コロヴィア西部にある彼の神殿の1つを傭兵の大軍が囲み、石を投げつけては喜んでいたのだ。ヴェルナカスの崇拝者たちは神殿の中に身を潜め、奇跡が起こることを祈っていた。

瞬時に、ヴェルナカスは傭兵の前に姿を現した。彼の怒りは今にも爆発しそうであった。しかしヴェルナカスが1人に手をかけるひまもなく、傭兵たちはさっと森の中へと逃げ込んだ。彼の崇拝者たちは木のドアを開け、喜びと恐れを感じ、ひざまづいた。その時、小石が1つヴェルナカスに当たった。
そしてまた1つ。ヴェルナカスは振り返って襲撃者の姿を探そうとした。その時石つぶてが雨あられと飛んできた。

ヴェルナカスは傭兵たちの姿を見つけられなかった。しかし森の中から彼らの笑い声が聞こえてきた。「よけようともできなかった!」

「百発百中だ!」と別のバカ笑いが起こった。

屈辱の唸りを上げ、猛襲を背にデイドラは神殿へと逃げ込んだ。背後のドアに石が当たり、彼の背中にドアがぶつかった。彼の顔は怒りと羞恥にゆがみ、つづいて苦痛の表情へと変わった。彼は震えながら後ろを振り向き、身を隠していた崇拝者たちを見た。彼らの信心はくだけちっていた。

「この神殿を建てる木材はどこで手に入れたのだ?」とヴェルナカスはうめくような声で聞いた。

「ほとんどはエヴンサコン村の近くにあった廃材です」と言って、高僧は肩をすくめた。

ヴェルナカスはうなずいた。彼は前に倒れ、その背中には深い傷があった。ドアの木目に埋まっていた錆びた矢じりが石に当たってはずれ、彼の背中に突き刺さったのであった。デイドラは舞い上がる埃となって消えた。

それからすぐに神殿は打ち捨てられ、ヴェルナカスは完全に忘れ去られる前に「限界と無能の守護霊」としてつかの間復活した。ブーロルの伝説はあまり知られるところとはならなかったが、こうして今も語り継がれている。私のような者にだ。そして私たちは弓矢の名手自身、死後知りえなかったこと-- 彼の最後に放った矢はちゃんと的を射たこと-- を知ることができたんだよ。